手入れについてはかつて中島登氏(ご冥福をお祈りします)が何かに寄稿されていたものが印象に残っておりまして、氏によればいろいろ試した結果ラジコン用のLPS潤滑剤なるものがミニカーにも最適とのお話でした。塗装の保護はもちろん、ダイキャストやラバータイヤの劣化まで防ぐとあって、速攻で模型屋に駆け込み2本購入。ただその後のレポートや評判を目にする機会がなく、その効果に今ひとつ確信が持てなかったヘタレの僕は一台だけ試して結局LPSを封印してしまいました。
最近はモデリング・ワックスが主流になっているようですが、あれはあくまでも新品ディスプレイ・モデルに使うものであって、絶版ミニカーの場合は艶出し以前に汚れやサビ落としが必要なのです。僕はこの大事な儀式にここ10年くらい「クレポリメイト」を利用しています。使う前に「亜鉛合金(ミニカーって言えない)に使っても悪影響はないだろうな」とメーカーに問い合わせたところ「ウチのはそういったことでクレームを頂戴したことはございません」との頼りない言質が取れたのでそれを信じて使ってますが、幸いにしてこれを使ったことで劣化が進行したミニカーは今のところ皆無。
まず綿棒にちょこっと浸して、ボディの凹部、インテリア、ジュエル・ライト、ホイールや車軸の汚れやサビをを落とす。デカールの黄ばみもあっさり落ちます。傷ではないゴミのようなものが塗装面に根強く付着してる場合がありますが、これには意外に消しゴムが役立ちます。汚れが混入した綿棒を使い続けると却ってボディを傷つけるので、綿棒は贅沢に使います。ゴムタイヤは取り外してポリメイトを浸したティッシュで汚れ落とし。ここまでの作業だけでもかなり見違えます。汚れ箇所が落ち着いたら、全体の保護艶出しのために新たに浸した綿棒でボディ全体を隈なく撫でる。このときあまり力を入れると塗装面にスジが付いてしまうので注意。最後に乾いた綿棒で水分を拭き取りますが、ここで面倒になってティッシュを用いるとこれまた擦過傷を生じる危険があります。念のため1日乾かしてフィニッシュです。
保存方法、僕の場合は飾るスペースがないのでミニカーをどのようにパッケージにしまっておくかが問題なのですが、緩衝材・保護材としてNGなのはティッシュ、ビニール袋です。共に塗装面に反応して、ティッシュはケバケバが残り、ビニールは付着痕が斑のように残ります。気の利いたショップでは絶版ミニカー本体をビニールに入れてくれますが、一時的には問題ないもののそのまま放置しておくととんでもないことになります。本当は何もせずにそのままパッケージに入れておくのがベストなのですが、やはり箱擦れが怖いですからね。僕はとりあえず衣服包装用の薄紙を使っています。服を買うと店で包んでくれるアレです。和紙っぽいケバケバのやつとパラフィン系の滑らかなやつがありますが、適しているのは後者です。これを適当な大きさに切り、一度まるめてしわくちゃにしてからミニカーを包みます。こうすることで隙間をつくり密着を防ぐわけです。今のところ問題は起きていません。
さて、パッケージの保護ですが、絶版モノは大きさがまちまちですのでさすがにこれはやっておりません。ただしポリトーイやメーベに見られる窓つきパッケージはセロファン保護のために内側から厚紙を当てています。その厚紙にバリエーションの記載などもしておくと整理がしやすいです。
というわけで、みなさん独自のお手入れ・保存方法など参考にさせて頂きたく、コメントよろしくお願い致します。
ちょっとほしくなってしまいました。ありがとうございます。
メンテナンスは、ホコリを吹き飛ばし、メガネを拭くようなクロスで
ちょこっと拭くぐらいです。汚れがあまりひどかったら、薄めた中性
洗剤をティッシュや綿棒につけて、軽くさわることがあります。
実はそうしたメンテもあまり積極的にはやってません。絶版モノの
塗装は弱いのでおっかないです・・・。
あとは、ときどきショーケースや箱から取り出して、ミニカーに
触るようにしています。触っているうちに、手に含まれる皮脂で、
ちょっとツヤも出て(?)、いいような気がします。
番組名は忘れましたが、昔、古いバイクをピカピカにして乗って
いらっしゃる方に、どうやって、こんな風にされてるんですか、と
聞いているテレビ番組がありました。オーナーさんは、しょっちゅう、
こうして撫でたり、触ってるんでね、と言ってました。
道具というものは、手の油がつくのが、いいんだそうです。
あまり「箱入り娘」にするよりは、ミニカーもかまってやったほうが
いいのかも。人の住んでいない家は傷むっていいますよね・・・
ちょっと違いますか、失礼しました。
当時どこで買ってよいかわからず、使う事はありませんでしたが、LPSという名前は印象に残っております。
私はコレクションのストレス化?を防ぐため、極端にメンテに気を使っていませんが、入手後はとりあえず、実車の水垢のような汚れがあった場合は中性洗剤かカーシャンプーを薄めて汚れを落とし、コンパウンドの入っていないワックスを軽く掛けています。シュアラスター等ですと、ミニカーの場合細かい所の吹き残しが白く残ってしまうので、最近はリキッドタイプの物を使っています。モデリング・ワックスも試しましたが、絶版ミニカーにはおっしゃられる通りダメでしたね。
ポリメイト、ぜひ試してみたいと思います。
失敗談はたくさんありますが、古いDinky等のタイヤにアーマオールを塗ったところ、ゴムに成分が浸透しすぎたのかタイヤが柔らかくなってしまい、自重で潰れてしまいトホホでした。あとはしまっておくときに適当なスポンジでくるんでしまったら、これもタイヤに反応してしまいサブロンやナコラルのようにトロ〜ンと溶けてしまいました(ホイルは金属でしたが)
又、大盛屋やソリドのジュニアシリーズのように重くてタイヤに不安があるモデルは何らかの方法でジャッキアップしています。
基本的にミニカーは何が何でも飾るようにして、たまに手にとって経年変化を楽しみながら?チェックしています。
貴重なお話ありがとうございます!
調子にのって書きましたがあらためて読むと自分のにはちょっと引きます・・・(-_-; お二人の仰るとおりミニカーは触って眺めてなんぼですからね。
絶版ミニカーもビカビカのデッドストックを入手したときは却って困るんですよね。これは何もしないほうがいいんじゃんないかと思いつつ気になってしょうがない。我慢できずに儀式を開始した途端にジュエルライトがポロリで明日会社行きたくねえ、みたいな。
ミニカーの自重の件ですが、僕はパッケージを縦にして収納ケースに突っ込んでます。
ショーケースに飾る場合、地震対策はどうされてらっしゃるのでしょうか。僕の場合地震が怖いのでいつもネットで見られるようにブログに飾っているというのが真実です(どんな真実だ)。
知らないんです。何を使えば、ミニカーにとって、安全かつ
無害なクリーニングができるか、というのは悩みます。
おっかなくてチャレンジャーになれないので、ポリメイトっていう
のがあるんだぁ、と勉強になりました。さらに撮影方法についての
アドバイスもありがとうございました。デジタル1眼レフ+マクロ
レンズ。いいやつがほしいです。
地震対策ですが、ショーケースに飾るかぎり、ミニカーとミニカーの
間を少し開けて置くぐらいしかないでしょうか。
揺れたとき、ミニカーがコロコロ走らないように、全てのミニカーを
ジャッキアップしておくというのは、面倒ですが、有効な気がします。
でも、ものすごい地震が来たら、どうにもなりませんね。
私の場合、これまた何もやっておりません・・・。
ちなみに包装用の薄紙の件ですが、念のため数台確認したところソリドのフェラーリ250GTにおもいきり粘着してまして、剥がしても値札跡のように残ってしまいました。いいかげんなこと言うもんじゃないですね。60年代のミニカーはたまに塗装がベタベタしてるやつがありますけど、あれはやたらにプロテクトしないほうが良いですね。
テレビがおどろおどろしく言うので、心配されてしまいますよね。
震災を経験しますと、あんなの心配しても、どうしようもない
と逆に開き直り(?)、むしろ楽しめるときに、楽しもうと思う
ようになりました。ミニカーを包む紙・・・CD用の不織布とか
使えないかなぁ、と思うときがありますが、試したことはないです。
試してから言え?・・・ごもっともです。
こんにちは。情報ありがとうございます。プロコール、初めて聞きました。アルコールというと消毒のイメージが強いので意外です。OPPフィルムとは花束を包むアレのことでしょうか。
仰るとおり湿度はかなり影響しますよね。メーベに見られるタイヤゴムでプラ台が溶けちゃう現象、湿度が関係してるかどうかわかりませんが、海外から日本に来るといきなり進行する感じがします。
更新お疲れ様です。
毎日楽しみに拝見しております。
教えてください。
ピロさまのコメントで「ジュエルライトがポロリで・・・。」とございますが、
事後対応のベターな方法がございましたら教えてください。
私もやってしまいました。
今後とも楽しみに拝見させていただきます。
瞬間接着剤はジュエルがくもってしまうのでNG、それを防ぐにはエポキシ系(2種類混ぜ合わせると硬化するボンド)がいいというのをよく聞きます。僕も実際にアロンアルファで失敗しましたが、エポキシは問題なかったです(経年変化でどうなるかわかりませんが)。それと最近はデコ電用のキットにラインストーン専用の接着剤が付いてるらしいですよ。
正直ミニカーに興味が無かった私はさっさと売り飛ばしてしまえと思っていました。以前はちゃんとガラスケースに飾ってあったのですが、さすがに汚れが目立っていました。そこでできるだけ値段良く引き取ってもらう為に、クリーニングの方法を検索中にこのHPに。
「クレポリメイト」の記事を見て、たまたま家にあったので、それを使って掃除開始。
これが見事にピッカピカに。掃除前に比べて見違えるほど綺麗になりました。綺麗になったミニカー達を眺めていたら、なぜか愛着が沸いてきて今は収納棚に並べて飾っています。