1969年にメーベトーイを買収した大マテルはいよいよ1/43ミニカーもホットホイール帝国の支配下に収めようとします。本国アメリカではGran Toros、イタリアではSputafuoco、ドイツではHeisse Räder Supergrossとして1970年より25種のモデルが発売されました。うち8種はメーベトーイの金型を流用あるいは修正してスピードホイールを履かせたもので、あとはすべて新金型でホットホイール直系のカスタムマシンやカンナムレーサーを中心とする個性的でエグいラインナップでした。ボディラインは大雑把なくせに妙なところに細かい(?)のも特徴で、フードを開くと赤や青でメッキされたエンジンが覗き(けっこうツボです)、キャストにはなにげにリベットが再現されてたりもする。実際に手にしてみるとなかなか魅力的というか魔力的というか、とにかくギラギラしてる。このアストロUも見るアングルによってカッコよかったりわるかったりが激しくて飽きません。
このモデルともう一台フェラーリ・カンナムには別品番が存在します。66XXの4桁コードが通常ですが、イタリアではSputafuocoの前にSuperBolidiというシリーズ名が予定されていたため、ヨーロッパで売られた最初期版にはSB101とSB102という品番がふられているのです。底板の刻印がかなり修正されてますね。